ファッションとは生き方だ、思想だ、なんてことを割と本気で思っていた時期もとうに過ぎて、自分がどんな服を着ていればいいのかと迷う時期も乗り越えて、ようやく最近、着るものに迷わず、無駄な買い物もしない日々がやってきた。
が、まわりの年下の友人達は「何を着ていいかさっぱりわからくなった」という。
それはそうだ。いつまでも20代の頃に好きだったテイストが似合うわけではないことなんて、誰だってわかっている。でもどうすればいいのか、という答えはなかなか見つからない。
年を経ることで体型や肌や顔つきが変わるから、という視点でとらえることは多いと思うけれど、私は決してそれだけではないと思っている。
変わるのは「たたずまい」だ。
人のシンみたいないものは変わらないと思うのだけれど、日々何を考え、どう判断し、どう行動してきたか、という目に見えない積み重ねがその人のまわりに否が応でも漂う。
その変化に、昔の服が合わなくなるのだ。
ではどうすればいいのだろう、という具体案を、ブランド・コンサルタントの守山菜穂子さんと先月始めた「Beautiful 40's」というサウンドマガジンで語り合った。
こんな服がいいよ、といった各論ではなく、たたずまいに合わせた服を着よう、という精神論でもない、ちょうど中間くらいのアドバイスができたと思う。守山さんが36歳の時にファッションの迷いを乗り越えてきたときの方法も、とてもおもしろくて参考になった。
たたずまいには、体型や肌の質や髪の色や長さといった細かいことは何も関係ない。しかも意識すればこれからだって変えられる。
カッコいい女が歩いている、と思ったらショーウィンドウに映った自分だった、なんてことになったら、素敵だ。
キーワードは「客観視」。
たたずまいのいい女、を目指し続けたい。
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