EDIT THE WORLD

カメラを持って東京と日本各地と世界を行くエディターのフォトログ

自分メンテナンス・デー〜ピースボート乗船記

 

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美容室にて

2019年4月20日から8月1日まで、横浜港を出港し世界一周して戻ってくる「第101回ピースボート」に乗船しています。その日々の記録を残していきます。

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2019年5月25日(土)、日の出05:58、日の入20:40 37°47′N 009°07′E 20℃ 地中海

朝から荒天。時折シクシクと雨が降る。今日明日はスペイン・モトリルに寄港するまでの中日。あらかじめ、心身メンテナンス日と決めていた。

ピースボートでは1袋350円で洗濯をしてくれるのだが、乾燥機で乾かしてくるのだろう、どの洗濯物もたいていシワができてくる。Tシャツなどはまだいいのだが、コットンのシャツやパンツなどはだいたい、裾が折れてくる。そのまま着ることはできないので、持参した霧吹きでたっぷりと水を含ませて吊り下げ、シワをのばす作業をする。

これがなかなか骨の折れる作業なのだ。

指で押すタイプの小さいサイズの霧吹きを持ってきてしまったので、指がひどく疲れてしまう。もしピースボートに乗ることがあったら、大きなハンドルサイズの霧吹きを持参されることをおすすめしたい。パンツ2本、シャツ1枚に霧吹きをすると、指も腕もすっかり疲れてしまった。

うとうとしていたが、午後からはスペイン語クラスに。買い物のシーンでの会話を教わる。スペイン語はほぼ、見たままの発音なのでいい。楽しく演習をする。

寄港地についての説明会もあった。今回はスペイン・バレンシア出身のスタッフから説明がある。モトリルという街自体についてではなく、スペイン全体についてレクチャーがある。公用語が4つあること(バスク語は他の3つと比べてかなり違う)、スペインの国名の起源は「ウサギの国」であること、老齢化と少子化といった社会問題など。

なかでも知らなかったのは、アフリカにある飛び地のようなスペインの領土には、隣国との高い「国境の壁」が築かれていること。まだまだ世界には知らないことが多くある。意義あるレクチャーだった。

16:00、美容室へ。1都3軒に数十店舗を経営している「SEASON」というサロンが入っている。さすがに3か月の航海ともなると船内にヘアサロンがあるわけなのだが、スタッフは女性ただひとり。ゆえに、予約がかなり取りにくく、私も10日前に予約して1番早い日程が今日だった。

セミロングなので多少のびても全体に及ぼす影響は少ない。目的はカットではなく白髪染めだ。日本ではグレイヘアが流行しているが、私自身はグレイヘアにする気は皆無なのでこまめに染めている。

薬剤が染みこむ間の時間に、手渡された雑誌をめくる。『éclat』と『CREA』。どちらもロゴがイエロー。ロゴの色かぶりはよくあることだ。『éclat』は表紙モデルが50歳になることを大々的に謳っていた。雑誌業界も、読者とともに対象年齢が持ち上がっている現象が見て取れる(最後はどこまでいくのだろう?)。『CREA』は手みやげ特集。売れ筋の特集だ。47都道府県の手みやげページがあったので我が出身県・熊本県を見てみたが、とても簡単には買いに行けそうにない遠い地域の品が乗っていたので、心の中で「一般観光客がここまで買いに行くの、ムリだろ」と突っ込んでしまう。まあ、雑誌ってそんなものなんだけど。

久しぶりに人に髪を洗ってもらい、快適なことこのうえない。聞けば、航海中は紫外線で髪がかなり傷んでしまう人が多いらしい。次回の予約を入れる。

この間、ドスンドスンと波がぶつかる大きな音が続き、かなり揺れがひどくなってきた。

18:00、マッサージルームへ。このところ、寄港地で重い荷物をもった外出が続き(OLYMPUSのカメラと12-100mmのレンズ、GoPro…)、かつ、公共の場所が混んできたこともあってベッドでPC作業をすることが増えていたのだが、それらが首と肩に相当なダメージを与えている。

60分、ゆったりと身を委ねる。船は相変わらず揺れている。首肩だけじゃなく、脚にもかなりダメージが来ていましたよと指摘を受ける。だからといって自分でできることはないのだけれど。

部屋に戻ると、同室者は船酔いで気分が悪く食事ができそうにないという。ひとりで食事に出かけてみるも、同じテーブルに着いた若い女性たちも船酔いで、味噌汁だけをなんとか飲んで退散していた。皆、レセプションでトラベルミンをもらって飲んでいるそうだ。

初期のインド洋といい、今回といい、私はまったく船酔いというものとは無縁なようだ。

夜は映画『ナイスガイズ』を見に行く。船酔いもあってか、今夜は客が少ない。舞台は1977年。派手なパーティーのシーンでアース・ウィンド&ファイヤーが「セプテンバー」を実際に演奏している演出が個人的には「ツボ」だった。ほかにも1970年代の音楽が要所で使われており、映画の作りとはまた別に、しみじみと聞き入ってしまった。

心地のいい東京の自分の部屋で好きな音楽を聴いて両側に猫をはべらせて土曜日を過ごしたいとふと思う。航海はあと2か月続く。

(実家で快適に暮らしているらしい猫たちが私のことを忘れていませんように…)