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カメラを持って東京と日本各地と世界を行くエディターのフォトログ

イタリア・カタニアからカステルモーラへ〜ピースボート乗船記

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カステルモーラから見たエトナ山とイオニア海

2019年4月20日から8月1日まで、横浜港を出港し世界一周して戻ってくる「第101回ピースボート」に乗船しています。その日々の記録を残していきます。

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2019年5月23日(水)、日の出05:44、日の入20:08 イタリア・カタニア

07:00、目覚めたらもうイタリア・シチリアのカタニアへ入港するところだった。イタリアへは取材で来たこともあるし昨年はミラノサローネにも行ったので、これまでの寄港地に比べると少し心親しい気分がする。ただ、シチリアは初めてだ。

寄港地カタニアの港から駅へ向かい、長距離バスのバス停を見つけるのに少し苦戦した(場所がわかりにくい!)。タオルミーナまでの往復チケットは8.3ユーロ(片道だと4.9ユーロ)。バスに揺られること1時間。高台のリゾート地タオルミーナに到着する。お目当ては、そこからさらにバスを乗り換え、細い道をくねくねと登ること15分のカステルモーラという集落だ。バスは往復3ユーロ。

もちろんひとり行動である。

カステルモーラは、人口約1100人の小さなコムーネ(基礎自治体)。標高529mの高台に広がる。シチリアの土着民族シクリ人が、ギリシャ人の植民都市であるシラクーサの攻撃から身を守るために城壁を強固にしたのが街の起源である。その後、他のシチリアの地区と同じように、アラブ、ノルマン、アラゴン家など、支配者が次々に変わる歴史をたどった。

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カステルモーラの街並み

街の中心地はドゥォーモである。小さな小さなドゥォーモ広場に近いバーに入ってみると、男根がテーマのようで、いたるところにモチーフが使われていた。まずは喉を潤すためにビールを飲む。男根に囲まれてなんとも居心地が悪い(笑)

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Bar Turrisiにあった男根オブジェ

中世の街並みを今に残した街は迷路のようだ。あてもなく歩いてみる。規模は小さく、30分もあれば回れてしまうだろう。特筆すべきはその景観だ。イオニア海とエトナ山が実に美しい。時折、理屈もなく心奪われる景色があるが、ここもそのひとつだった。

しばらく景色を眺めていたくて、ドゥォーモ広場に面したトラットリアに入り、エトナ山を見ながらランチにする。白ワインとパスタ。パスタはピスタチオとスモークベーコンのクリームパスタである。こんな観光地の店でも美味なところがさすがイタリアというところだ。時折、大聖堂の鐘の音が聞こえる。

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カステルモーラで食べたパスタ

エトナ山はヨーロッパ最大の活火山で、地中海でもっとも高い山でもある。2014年の測定では3,329mだったというが、活発な火山であるため標高の変化が早い。世界でもっとも活動的な火山のひとつでもあり、世界遺産でもある。

この高く大きな火山が頂に雲をかぶせて悠々とそびえる様を眺めながらの食事は本当に素晴らしい時間だった。あるいは、そう感じるのもひとりで行動しているせいなのかもしれない。なにしろ、ここには1人の日本人も、ピースボートの客もいない。船ではどこへ行ってもひとりにはなれない。相当、ストレスを感じているのが自分でもわかっている。

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カステルモーラのドゥォーモ広場

13:10のバスに乗るべく街の入口サン・アントニオ広場で他の国の観光客たちとバスを待つが、待てど暮らせど来ない。と、眼下のくねくねした道を、バスが降りていくのが見えた。なぜだ? ひとりの観光客がツーリストインフォメーションに聞きに行ってくれた。そうすると、なんと、ひとつ前のバス停で折り返して行ったというではないか。なんなのだ。しかし、イライラしてはいけない。なぜなら、ここはイタリアだから。

1時間後にタオルミーナに戻り、ウンベルト通りを歩いてみる。中心地である4月9日広場で、カステルモーラでも出会ったご夫婦にまた会った。もうこれは偶然ではないわね、私たちは友達以上よ、というご夫妻は、アメリカのモンタナ州から来ているとのことだった。

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タオルミーナから見たイオニア海

広場に面したカフェでアペロール・ソーダを頼む。道行く人々を眺めながらゆったりと過ごすのが好きなのだ。甘いカクテルを飲み干したら、バスターミナルまで戻ってカタニア行きのバスに乗った(時刻表を把握していなかったおかげで1時間近く待ったけど)。

20:40、船は次の寄港地に向けて出発した。明日はマルタだ。