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カメラを持って東京と日本各地と世界を行くエディターのフォトログ

護衛艦「あさぎり」と『老人と海』〜ピースボート乗船記

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オーシャンドリーム号を横切る自衛隊の護衛艦『あさぎり』

2019年4月20日から8月1日まで、横浜港を出港し世界一周して戻ってくる「第101回ピースボート」に乗船しています。その日々の記録を残していきます。

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2019年5月10日(金)、日の出04:53、日の入17:48 アラビア海


パノラマでの朝食は07:00に始まる。船では(年配の人も多いせいか)皆、朝起きるのが早く、朝食の時間に出かけるともう長蛇の列ができている。まあ、太極拳が06:00から、ラジオ体操が06:30からだから、みなさんおなかも減りますよね。

デッキで朝食を取っていると、左舷後方からその影が現れた。自衛隊の護衛艦「あさぎり」だ。08:00ちょうど、オーシャンドリーム号(我々の乗っている船の名)の左舷に並ぶと、ゆっくりと追い越していき、左舷前方10時に位置した。ここがポイントCと呼ばれる場所、オマーン沖のようだ。

ここから、ポイントAと呼ばれる紅海のバブエルマンデブ海峡前まで「あさぎり」はコンボイ・フォーメーションを取って我々を護衛してくれることになる。こちらは遊びで乗っているのに、お仕事で国を遠く離れた海上で護衛艦に乗船している方々の苦労と心持ちはいかばかりかとしばし想像してみる。

今日は同室の方が体調不良とのことで寝ていらっしゃるので、部屋にいるのを遠慮して8F左舷側の通路、インターネットエリアと呼ばれる公共スペースに陣取り、読書をすることにする。今日選んだのはアーネスト・ヘミングウェイの『老人と海』。

今回のクルーズでは米国・ニューヨークの後にキューバ・ハバナに寄港する予定となっているが、未だ米国の経済制裁が一部残っているため、米国の港からキューバを訪問するクルーズ客船は、米国政府が定める規定の一般許可における「人との交流のための渡航(People to people travel)」というカテゴリーに準拠する必要がある。

まあ、つまり、何らかの「友好訪問プログラム」に申し込むのが必須なのだ。

そのプログラムのうち、キャンセル待ちしていた「文豪ヘミングウェイゆかりの地を訪ねて」というコースの席が空いたという連絡があった。ヘミングウェイは1940年にキューバに居を構え、約20年間をこの地で過ごした。今回訪ねることになる「コヒマル村」が『老人と海』の舞台なのだという。

作品は「青空文庫」に収めてあるので無料で読むことができる。「青空文庫」に出会ってもう20年以上になるが、遠く日本から離れたこの地で瞬時にして作品を無料でダウンロードして読めるという体験に対して、関係者の方々には深く御礼申し上げたいと思う。

『老人と海』(アーネスト・ヘミングウェイ)

再読して改めて圧倒された。あらすじをいうと何ということのない物語なのだが、生命とは何だということを静かに深く、深く訴えかけてくる。そう感じるのも、私がある程度年を取ったからだろうか。